誤ってファイルを消してゴミ箱も空にしちゃった! フォーマットしたUSBメモリに大事なデータが入っていた! さあ、どうする?
誤ってPCのストレージやUSBメモリのデータを消した(しかもゴミ箱も空にしちゃった)、大事なデータの入ったUSBメモリやSDカードをフォーマットしてしまった!Windowsがクラッシュしてメインドライブが起動しなくなった、読めなくなった、など、誤ったりトラブったりでデータを失ってしまいそうなとき、どうする?
そういうときは、トラブったストレージはそのままにして(ほかのデータを書いたり/消したりなど、読み書きを避ける)、いわゆる「データ復元ソフト」を使って解析を行い、復旧可能な場合は復旧させる、というのが一番の得策だ。とはいえ、データ復旧ソフトで復活できるか、100%保証されるわけではない。とにかく「しまった」と思ったら早めにデータ復旧ソフトでリカバリするのが一番だ。
筆者昔、あわてて大型電器店に走り、パッケージソフトを買ってきて、無事、クラッシュしたHDD内のデータをほとんど復活させたことがある。まあ、深刻なトラブルだったので確実を重視、高価ではあれ、自力で復活できれば、と思ったわけである。最後の手段として「データ復元サービス」なども検討した。ストレージを郵送してデータを解析・復旧してもらうサービス。たいてい数万円はかかる。もちろん、唯一のデータを失うよりは、という話ではあるが(だいぶ頭をよぎったが)、それよりは1万なにがしのパッケージソフトのほうがリーズナブルだったわけだ。
ただし、最近はオンラインソフトも充実しているので、データ復元ソフトはオンライン購入するのが手間もかからず便利。ただしこうしたソフトウェアはけっこう高価だ。ちょっとしたファイルの削除やメディアの誤フォーマットなら、無料のオンラインソフトで解決できるに越したことはない。
そんなわけで、おすすめするのがMiniTool社の「データ復元ソフト」。Windows版とMac版を備えている。「Windows PC、サーバー、Mac上の最適なデータ復旧ソフトウェア。対応デバイス(HDD、SSD、USBドライブ、メモリカード…)が幅広く、また復旧場所(デスクトップ、ごみ箱、特定のフォルダ…)も指定できるほか、誤った削除操作、偶然なフォーマットエラー、意外なOSクラッシュ、さらに想像もできないウイルス侵入攻撃などによって引き起こしたさまざまなデータ損失シーンにおけて確実な復元効果を保有します」とある。今回、紹介するのはWindows版「MiniTool Power Data Recovery Free V12」だ。MiniTool社の「データ復元ソフト」の「Windows版を無料体験」をクリックしよう。
この「MiniTool Power Data Recovery Free V12」は、「体験」だけでない。昔、データ復元ソフトのどれかで「体験版」で試して、復元可能j、ということであれば有料版を買って復旧、みたいなシステムのものがあり、それはそれでありがたかった。このソフトはそれとは違い、無料で1GBまで失ったデータを復活できる。つまり制限内なら通常版と同様に使える、というわけ。Windows版ページには「独自の技術により、偶然のファイル削除、ウイルス侵入、システムクラッシュ、ハードドライブの故障などでファイル、写真、ビデオなどのデータ損失を面した場合でも、ディスクを全面的に深度スキャンして紛失や削除された多種多様なデータの復元を完璧に実現します」と書かれている。
ちなみに、有料版のラインナップを見てみよう。↓Windows版。
MiniTool Power Data Recoveryオンライン購入 – MiniTool
個人向けでは、月額サブスクリプションが9,500円(税込10,450円、1PC)、年間サブスクリプションが12,300円(税込13,530円、1PC)、個人アルティメット(生涯使用可能)が13,700円(税込15,070円、3PCs)。筆者的にはいざというときに備えてアルティメットが欲しい、と思うものの、「MiniTool Power Data Recovery Free V12」で様子を試せるのはありがたい。まずは無料版を試し、必要に応じてアルティメット版を購入するなどで、いざというときのために備えておきたい。
というわけで、誤ってデータを消した、誤ってメモリカードをフォーマットした、などのときは、この「MiniTool Power Data Recovery Free V12」で復活を試みることをおすすめする。一般的な画像や音楽なら、1枚(1曲)はたいてい数MBなので、1GBまでならまあまあの量や回数、復活できる。
ということで、「MiniTool Power Data Recovery Free V12」をインストールして使ってみよう。
「MiniTool Power Data Recovery Free V12」のダウンロードとインストール
「MiniTool Power Data Recovery Free V12」のページにある「ダウンロード」ボタンからソフトをダウンロードする。対応OSは「Windows 11/10/8.1/8/7」となっている。ここで注意すべきは、データを復活させたいドライブへのダウンロード/インストールは避けること。復活したいデータがある場所に書き込まれる可能性があるからだ。
対策としてUSBメモリや外付けなどで起動できるドライブを作ってPCを起動、そこにダウンロード/インストールするのがおすすめだ。ちなみに、WinPEデータ復元ソフト – MiniTool Power Data Recovery Bootableを使うと、起動しなくなったドライブもこれで復元できる。このWinPE版は、Windows用有料版に付属する「WinPE Bootable Builder」で作成できる。
復活したいのがメモリカードやUSBドライブ、外付けストレージなら、PCの起動ドライブにダウンロード/インストールしても問題ない。今回はそうした場合をシミュレーションしてみることにする。
まずはダウンロードしたファイル(pdr-free-online.exe)をダブルクリックしてインストール。
「今すぐインストール」画面で、「カスタムインストール」をクリックして言語を「日本語」にして(デフォルトは「英語」)。必要に応じてインストールパスを指定(通常はデフォルトでOK)して「今すぐインストール」をクリック。
先ほど述べたごとく、「失われたデータが含まれているドライブにインストールしないでください」とある。今回はメモリカードのデータ復旧なので「はい」でOK。
インストールが始まる。経過がグラフで表示される。
「インストールが完了」画面で「今すぐ開始」をクリック。
使ってみよう① 失ったデータのある場所をスキャン
インストール直後なら「今すぐ開始」をクリック、そうでない場合は、スタートメニューやショートカットなどから起動する。
起動画面はこんな感じだ。「論理ドライブ」が一覧表示されている。タブを「デバイス」に切り替えると物理的なドライブが表示される。
まずは、回復したいデータのあるドライブ、もしくは下の「特定の場所から回復する」などから、復元したいデータのある場所を選び、「スキャン」をクリックしてスキャンする(「スキャン」ボタンは項目にポイントすると現れる)。もし、失ったデータのあった場所が特定できる場合はフォルダなどを選んで絞り込めば、ドライブを丸ごとスキャンせず、短い時間で回復したいデータを探せる。
失ったデータが、外付けHDD/SSDやUSBメモリ、SDカードなど外部メディアの場合は、取り付けると一覧に表示されるので、同様に選んで「スキャン」をクリックする。スキャンには時間がかかる。メディアの種類にもよるだろうが、32GBのUSBメモリで約30分かかった。このメモリは、ハイレゾの音楽ファイルを保存したUSBファイルを誤ってPCでクイックフォーマットしてしまったものである。
使ってみよう② 回復したいファイルを指定して「保存」する
スキャンが終わったら、もしくは目的のファイルが出てきたら、などのタイミングで、回復したいファイルを選ぶ。左の「パス」開いて目的のファイルのあるフォルダを探してもいいし、右の「タイプ」でファイルの種別から探してもいい。画像などは項目を選んで上の「プレビュー」のクリックで、内容を確認できる。以前、メモリカードからデジカメ画像を回復する際、回復したいファイルをプレビューしながら選ぶことができて便利だった。ただし今回回復しようとしている音楽ファイルはプレビューには対応していなかった。
次に、回復したい項目にチェックを付けて「保存」をクリックする。
次に、「ファイルを保存するディレクトリを選択します」で、ファイルの回復場所を指定する。今回は外付けストレージなので、起動ディスク(SSD)の「ミュージック」を選択して「OK」をクリック。
回復が始まる。経過がグラフで表示される。終わると「回復完了」と表示され、回復したファイルの数と容量が表示される。「回復されたファイルをビュー」をクリックすると、回復されたファイルの場所が表示される。今回は音楽ファイルだったので、ファイルのダブルクリックで無事、再生が確認できた。なお、左下に「残りの無料回復」として容量が表示されており、目安にできる。もう無料回復分がない場合は、「今すぐ無料回復にアップグレード」から有料版を購入できる。
使ってみよう③ 回復したデータを確認する
ファイルが回復された、とはいえ、本当かどうかわからない。ファイルを開くなどで復旧されたかどうかを確認しよう。筆者の場合、「ミュージック」-「紛失したファイル」ー「既存のパーティーション」-「紛失されたファイル」-「$Dir3」というフォルダ内に復旧されたファイルが格納されており、ファイルのメディアプレーヤーでの再生も確認できた。
一般的に、削除してゴミ箱を空にしてしまった場合は、こうしたソフトでけっこう高い確率で復旧できるのは知っていたが、フォーマットしたメディアが復旧するのを目の当たりにして、なかなか興味深かった。なお、今回はメディアにあるすべてのファイルが後ほど復旧できたことを、みなさんに伝えておこう。ただし、あくまでこれはPC上での「クイックフォーマット」の場合で、その他のフォーマットの場合は不明なのでそのあたりは各自で検証していただきたい。
そうそう、PCで「MiniTool Power Data Recovery Free V12」を削除して再インストールしても、回復できる容量に変化はない。ただし、当たり前だが異なるPCにはインストールでき、1GBまでの回復が使える。とはいえ個人がそれほど多くの台数のPCを所有しているわけではないので、やはり何度もトラブルに遭うなどの場合は、有料版の購入を検討するとよいだろう。
そんな感じで、誤って削除した(ゴミ箱も空にした)、誤ってフォーマットした、などのメモリカードやUSBメモリのデータは今回100%。簡単に回復できた。ただしこれはあくまで「すぐ」の場合で、読み書きしてしまった、などの場合は「しまった」→「データ復旧ソフトの入手」→「解析」→「回復」という手順がよい。ただし、ダウンロード、インストール、復旧する場所には注意のこと。
このソフトの存在を頭に置いておけば、いざというときに役に立つ!
データ復元/バックアップ/パーティション管理ソフト | MiniToolページには、「削除した」「RAWになった」「ウイルスに遭った」「ドライブが故障した」「OS崩れた」「フォーマットした」「見つからなかった」など、さまざまなシチュエーションが書かれているが、間違いやトラブル、故障などは誰しもある。そんなときのために、データ復元ソフト「MiniTool Power Data Recovery」の名前を頭の片隅に置いておき、いざという場合に対処したい。もちろんアルティメット版などを備えておくのも「備えあれば患いなし」でおすすめだ。
※この記事はMiniTool社の依頼で書いています。
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