- ハードドライブの再パーティション、パーティションのフォーマット、ファイルシステムのチェック、SSDパフォーマンスの測定、FATからNTFSへの変換などができる無料のパーティションマネージャーがあれば…
- 「MiniTool Partition Wizard」、各エディションの違いは?
- ダウンロードとインストール
- 「MiniTool Partition Wizard 無料版」メイン画面の見方
- 「パーティション総合管理」タブでのディスク/パーティション管理
- パーティションの管理と操作
- 無料でここまで使えるこのMiniTool Partition Wizard 無料版、「入手しておく or 存在を頭に入れておく」とよい
ハードドライブの再パーティション、パーティションのフォーマット、ファイルシステムのチェック、SSDパフォーマンスの測定、FATからNTFSへの変換などができる無料のパーティションマネージャーがあれば…
PCに欠かせないHDDやSSDドライブ。これらのパーティション切り、再パーティション、パーティションのフォーマット、ファイルシステムのチェック、SSDパフォーマンスの測定、FATからNTFSへの変換などができる無料ソフトがあれば、ということで、パーティションソフトウェア「MiniTool Partition Wizard 12.8」の無料バージョンである「MiniTool Partition Wizard 無料版」(Windows版)を紹介する。
Windowsインストール時に設定したパーティションを、OSやデータそのまま削除したり作り直したり、結合したり分割したり、隣接したパーティションから空き領域を確保してパーティションを拡張したりなど自由自在に操作できる。
さらには最大4GBのファイルしか取り扱えないのが不便だったりする「FATファイルシステム」のハードドライブまたはフラッシュドライブを、データを損なわずに素早くNTFSに変換することも可能。
「ディスククリーンアップ機能」により、ディスクやパーティション上の機密情報、または人に知られたくないデータやファイルを、どんなデータ復元ソフトやツールによっても、取り戻せないように消去する機能もうれしい。
その他、ディスクのベンチマーク測定、ディスクやパーティションのプロパティの確認、サーフェステスト(ディスク/パーティション上の読み取りエラーブロックのテスト)、ディスクの使用状況分析なども可能だ。そんな「MiniTool Partition Wizard 無料版」を紹介する。
「MiniTool Partition Wizard」、各エディションの違いは?
あらゆるディスク/パーティションのマネージメントができるこの「MiniTool Partition Wizard」。情報はMiniTool Partition Wizard 12.8公式サイトから参照しよう。この「MiniTool Partition Wizard」には無料版のほか、プロ版「 MiniTool Partition Wizard プロ版」(プロ版:年次支払い税込9020円、プロ・プラチナ版:年次支払い税込16610円、生涯使えるプロ・アルティメット版:税込24,200円)を備える。
各バージョンの違いはこのページにある比較表を参照するとよい。パーティション新規作成/削除/フォーマット、パーティション移動/サイズ変更/拡張、ファイルシステムエラー検出と修復、FAT→NTFS変換、で十分なら、無料版を使おう。さらに、上位バージョンを利用したい場合でも、まずは試しに無料版を使うことから始めてもいいかもしれない。
なお、筆者、間違えて意図と違うパーティションをフォーマット/消去してしまい、この種のソフトでデータを復元、非常に助かったことがある。ただしこうしたデータ復元機能は無料版は備えていないので注意が必要だ。
とはいえ、自由自在にパーティションを操作できるのはなかなかうれしい。PCでのOSインストール時に切ったパーティションを、あとになって変更したくなった、などのときに重宝する。本来ならディスクのフォーマットから全部やり直しになるところだ。
では、さっそく「MiniTool Partition Wizard 無料版」を使ってみよう。
ダウンロードとインストール
まずは「MiniTool Partition Wizard 無料版」のダウンロードとインストールを説明していこう。このページにある「ダウンロード」ボタンから、ファイルをダウンロードする。なお、ファイルのダウンロードとインストールは自己責任で。なお、このソフトでディスクやパーティションにアクセスする場合、状況によっては最悪、大事なデータを失う可能性もある。あらかじめバックアップを取ってから、インストール/利用を行うことをおすすめする。
一般的に、ディスクのフォーマット変換やパーティションを切りなおす、などの行為は大変危険を伴う。本来なら全バックアップののち、ディスク全体をフォーマットして変換やパーティーションの切り直しを行うもの、ということをよく認識しておかなくてはならない。特にOSのインストールされたドライブのパーティション操作は、考えてみればわかる話だが、大きなリスクを伴うので、必ずバックアップ、操作は慎重に、自己責任で、の3つをよく心得て行うことは言うまでもない。
ダウンロードが完了したら、「pw-free-online.exe」ファイルを開いてインストールを行う。
「言語の選択」では、デフォルトの「日本語」のまま「OK」をクリック。
「より良い選択」では、「無料版のインストールを続行します」を選んで、「次へ」をクリック。
「製品&コンポーネント」では「MiniTool Partition Wizard Free」のチェックを確認して(不要なら「MiniTool ShadowMaker Free」のチェックを外して)、「次へ」をクリック。
「インストール先の指定」では、インストール先を確認して「次へ」をクリック。
ダウンロード/インストールが行われる。終わると「セットアップウィザードの完了」が表示されるので「完了」をクリック。「MiniTool Partition Wizard」が起動する。
「MiniTool Partition Wizard 無料版」メイン画面の見方
インストール後は自動で起動するが、ふだんはスタートメニューやショートカットなどから起動しよう。起動すると、Partition Wizardメイン画面が表示、自分のPCのディスクの状況がわかる。
右上の「マニュアル」のクリックで、オンラインマニュアルが参照できるので、わからないことなどあれば参照するとよい。ただしこちらは全機能の解説となるので、先述の機能比較表などを参考に、機能を見ていくとよい。
メイン画面上には「バックアップ」「データ復元」「パティーション復元」「ディスクベンチマーク」「ディスク使用状況分析」というショートカットが並ぶ。
「バックアップ」は、先ほどの「MiniTool ShadowMaker Free」。これが起動し、バックアップを行える。チェックを外した場合は使えないので注意が必要。
「データ復元」「パティーション復元」は上位版のみの機能。
「ディスクベンチマーク」「ディスク使用状況分析」では、手持ちのディスクのベンチマーク測定やディスクの使用状況の分析を行うことができる。
右の「ブータブルメディア」も上位版での機能。Windows PEディスクを作成してそこから起動、さらに高度なディスク/パーティション管理が行える。
「パーティション総合管理」タブでのディスク/パーティション管理
メインタブ「パーティション総合管理」を見ていこう。これらは右のウィンドウでディスクを選択した場合のメニューとなる。
●ウィザード
「OSをSSD/HD に移行」は、ハードディスクの換装を考えている場合は、この機能で古いハードディスクに保存したデータが引き継げる。HDDとSSDの併用を考えている場合、PCの起動に必要なOSパーティションをSSDに移行できる。HDDのバックアップやクローンの作成にも、この機能は役立つ。OSをSSD/HD に移行する方法を参考に、操作を行うとよい。
「パーティションのコピー」は、既存のパーティションを、データを損なわずに丸ごと他の未割り当て領域にバックアップできる機能だ。
「ディスクコピー」はウィザードでのディスクのコピー。ハードディスクを換装しようとする場合、MiniTool Partition Wizardの「ディスクのコピー」で古いハードディスクに入っているすべてのデータを引き継げる。また、ハードディスクのクローン作製やバックアップにも役立つ。
●ディスク変換
「ディスクコピー」は先述と同様。
「GPTディスクをMBRディスクに変換」は、GPT ディスクを MBRディスクに変換する方法およびMBRディスクをGPTディスクに変換する方法を参考に。クリックすると下に「保留中の操作」に表示されるので、確認ののち「適用」を押す。
●ディスククリーンアップ
「ディスク抹消」は、すべてのディスクのセクターを5つの方法で削除できる。「この処理を行ったら、どんなデータ復活ソリューションによっても回復しません」とある。ディスクを転用、転売、廃棄するときなどに有効だ。
「すべてのパーティションを削除」は、選択したディスクのすべてのパーティションを削除する。警告で「はい」を押すと削除が始まってしまうので、操作は慎重に。
●チェックディスク
「すべてのパーティションをアラインメント」では、すべてのパーティションのアラインメントを行う。アラインメントとは、メモリやストレージなどの記憶装置にデータを書き込む際、書き込むデータの大きさや先頭の位置 (アドレス)を、装置の管理単位の整数倍になるように調節することをさす。
「サーフェステスト」は、先述のごとくディスク内の物理的な不良セクタをチェックする。ディスクの中に不良セクタがあるかどうか確認する必要がある場合に行う。
「ディスクプロパティ」は、選択しているディスクの情報を表示する。
パーティションの管理と操作
右のエリアでパーティションを選択しているときには左の「パーティション総合管理」の項目も変わる。「ウィザード」は共通だが、「パーティション変更」「パーティション管理」「パーティションチェック」のカテゴリで項目が並ぶ。
ただし、パーティションの操作は、右エリアで該当するパーティションを選んで右クリックメニューで行うのが便利だ。無料版では「移動/サイズ変更」「拡張」「分割」「結合」「コピー」「ラベル」「アラインメント」「ファイルシステムチェック」「サーフェステスト」「抹消」などが行える。その他の機能は上位バージョンの機能となる。
パーティーションの「拡張」画面。
パーティションの「分割」。
パーティションの「結合」。
これらのパーティション操作は基本的にウィザードに従うが、不明点がある場合は、左下のヘルプを参照するとよい。
なお、これらの操作は、ウィザードで「完了」をクリックしたのち、ウィンドウ左下の「保留中の操作」で「適用」をクリックした際にはじめて実際に適用される。しかもこれらの操作は下記の警告どおり「他のアプリケーションをすべて終了することを強くおすすめします。」とあるので、注意が必要だ。他のアプリを終了しないと、ファイルやデータの変更が適用させない、データが破壊される危険性がある。ウィザードに従い、くれぐれも慎重に、確認を行いつつ進めよう。
「はい」を選ぶと保留中の操作が行われる。
下記のメッセージが出たら「OK」のクリックで完了。エクスプローラなどで結果を確認しよう。
なお、設定どおりドライブやパーティションが表示されない場合は、PCを再起動するとよい。筆者、パーティション分割後、分割したパーティションが表示されず焦ったが、PCを再起動したら問題なく表示された。
そんな感じで、本来ならバックアップを取ったのちディスクを一括フォーマットして切り直すのがパーティション操作の基本、そのセオリーを超えて、データそのまま自由自在に変更できるのは、便利であり効率的とはいえる。ただし、これらはリスクを伴う操作であることをよく認識し、バックアップを怠らず慎重に行うに越したことはない。
無料でここまで使えるこのMiniTool Partition Wizard 無料版、「入手しておく or 存在を頭に入れておく」とよい
「MiniTool Partition Wizard 無料版」の機能をみてきた。有料版のみの機能も多いが、無料でここまで使えるパーティションマネージャー、なかなか好感がもてる。
いざ必要になるときに備えて、インストールしておく、または、存在を頭に入れておくのがよいだろう。筆者も今のところPC環境は安定しており、パーティションを切り直す、などの必要はないが、いざというときには活用したいと思っている。
※この記事はMiniTool社の依頼で執筆しています。
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