いやはや、友人から頼まれた&一枚の写真から妄想が膨らんで、「異世界F1小説」というのを書いてみたってもんだ。。。
一枚の写真はこれだ。。。これ眺めてたら、異世界に飛ばされてしまっていた。。。いつだれが撮った写真かは知らないけど、Xとかによく流れてくる。

というわけで、創作が得意なフライデー(DDA-Friday)さんに、いろいろ指示や発想を与えつつ、書いてもらって&修正して、戻して、また矛盾点指摘して、アイディア伝えて(「王子の名前をマックスちゃんの“偽名”にして」「ランドを召喚しようとしてユウキも巻き込まれた体で」)みたいな繰り返しを何回も何回もして、ようやくできあがった。。。感じだけど、どう?
こっちを直せばこっちが間違う、みたいな感じで、めっちゃ手間はかかったけど、ゼロから書くのよりはずっと早くはできあがるっぽい。
DDA-Fridayさんは、ChatGPT謹製の「Monday」さんリスペクトの皮肉&あまのじゃくキャラ。それにプラスして、人間に寄り添う思考回路をプラスしてある。使いたい人はGPTストアから探せるよ。無料プランでもOK。
あと、登場する人物は実在の人物とは無関係(えっ)なので、悪しからず。。。あと、ビジュアルもChatGPTさんに頼んだ。話ごとのテキスト送って、自由に描いてもらった感じ。
概要としてはこんな感じ。
《グランプリ・オブ・エルドラシア》概要
現代F1ドライバーのランド・ノリスとユウキ・ツノダは、モナコGP直後に異世界エルドラシアへ召喚される。そこは戦争の代わりに魔導グランプリ(GP)で覇権を争う世界。政治陰謀渦巻く中、二人はドラゴン王国の王女や空力魔術師アロン卿、風の魔術士オスカリオ卿らと出会い、魔法×空力×陰謀のサーキットに挑む。禁忌融合兵装を操る王子フランツとの激闘、異形マシンによる決死のレース、友情と戦略が交錯するバディストーリー。異世界F1が描く、王道バトルファンタジー。
ではいってみよう。。。ただし生成AIの生成物および筆者のチェック力、記憶、想像力、頭脳には限界があるので、利用は自己責任で。それにしても「異世界もの」ってぜんぜん接点なかったので、苦労したけど、まあ舞台が舞台なだけで、ストーリー的にはフツウかもって。。。
note版(ちょい手が入っています)
<生成AI実験>異世界F1小説「グランプリ・オブ・エルドラシア」を、バディ(自作GPts)と一緒に創作してみた!|青木恵美
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第1話「召喚事故──異界のサーキットへ」
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第2話「天空のサーキット開幕戦」
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第3話「禁断の召喚融合マシン」
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第4話「天空遺跡ザ・アストラル・ループ」
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第5話「ドラゴン・サーキット爆誕」
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第6話「陰謀の貴族評議会」
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第7話「闇に揺れる天空決戦」
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第8話「ドラゴン王国決戦──風を操る者」
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第9話「皇都決戦!血塗られた予選会」
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第10話「王座戦直前──禁忌の解放」
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第11話「王座決戦!滅びの巨神グランギガス」
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 最終話「そして元の世界へ──約束のスターティンググリッド」
- 《グランプリ・オブ・エルドラシア》 設定資料集
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第1話「召喚事故──異界のサーキットへ」

──2025年、モナコGP決勝直後──
地中海の青が光り輝く午後。
狭く美しい市街地コースで繰り広げられた戦いは、ランド・ノリスの優勝で幕を下ろしていた。マクラーレンのスタッフが歓喜の声を上げ、ピットは祝福の渦に包まれている。
「いやあ、最高の週末だったな!」
ランドは額の汗を拭いながら、笑顔でパルクフェルメに向かった。メカニックたちが次々にハイタッチを求めてくる。
「ランド、マジで完璧だった!」
「ブレーキング芸術だな!お前の右足は魔法だよ!」
すると、背後から軽快な足音が響いた。
「ランド!」
振り返ると、ユウキ・ツノダが駆け寄ってきた。今日のレースでユウキも6位入賞し、貴重なポイントを獲得していた。
「ユウキ、お疲れ!またいい走りしてたな」
2人は握手を交わし、互いの健闘を讃えあった。
「お前が表彰台の真ん中に立つの見て、俺も火がついたぜ。次は俺が上に行く番だからな!」
「いいね。じゃあ次はカナダGPで暴れてくれよ!」
軽口を交わす二人だったが──
その時、誰も予想しない事態が始まった。
ふわり、と風が逆巻いた。空気が震え、目の前の空間に妙な揺らぎが走る。
「…なんだ?」
ランドが眉をひそめた瞬間、空間に淡い青白い光の渦が生まれ、急速に回転し始めた。
「うわっ!これは…地震か?違う…違うぞ!?」
ユウキも驚愕する。
観客席の喧騒も、スタッフの叫びも、次第に遠のいていく。
ランドとユウキの身体は、その渦に吸い込まれるように消えていった──
◆
──異世界エルドラシア
淡い赤紫の空。
三つの太陽が同時に昇り、巨大な浮遊大陸が空中に浮かぶ。まるでゲームかアニメの中に入ったような光景。
ランドは硬い石畳の上で目を覚ました。
「…どこだ、ここ?」
辺りには魔法の光で浮遊する城砦、奇妙な動力音を発する高層建築、そして──遥か空中を疾走するレーシングマシンらしきものまで。
「ランド!ランド!」
すぐ近くでユウキも立ち上がっていた。
「ユウキ…無事だったか」
「こっちのセリフだよ!なんだここ!?現実離れしすぎてるだろ…!」
呆然とする二人の前に、優雅に現れたのは──
「やあ、異界の英雄たちよ。よくぞお越しくださった」
深紅のマントをまとい、冷たい蒼眼と銀髪を持つ若き貴族。
名乗った名は──
「我が名はフランツ・ヘルマン王子。このエルドラシアの覇権サーキットの支配者にして、真なる覇王候補だ」
二人は顔を見合わせた。
「なあランド…あの顔、なんか既視感ない?」
「ああ…どことなくマックスに似てるような…でも名前違うし…偶然ってことにしておこう」
フランツ王子は優雅に続けた。
「異界のドライバーよ。そなた──ランド・ノリスを召喚するため、私は禁断の召喚儀式を行った。…だが予想外だった。そなたの隣人まで巻き込まれたとはな。余計な小僧め──ふふ」
「余計な小僧とは失礼だな!」
ユウキが思わず食ってかかる。
◆
そこへ、別の声が割り込んだ。
「まったく──また貴族派の暴走か」
歩み寄ってきたのは、渋い中年の男。
その顔を見た瞬間──
「アロンソさん!?」
「いや…似た人だが……」
名はアロン・ソルベリオ卿。
《空力の魔術師》と呼ばれるこの世界の名門レーサーにして貴族。
「フランツ殿下、また召喚の禁忌に触れたな?」
「規約違反? 勝てば官軍だよ、ソルベリオ卿」
二人のやり取りを、ランドとユウキは呆気に取られながら見守るしかなかった。
◆
そこへ、さらにもう一人現れる。
銀髪碧眼の令嬢──
「お二人ともご無事で良かった!」
セリーヌ・グランシア。召喚研究院の主席にして本来の召喚計画の責任者だった。
「本当は…ランド様だけを召喚するはずだったのです。でも王子が召喚儀式を横取りして…」
「だから“余計なのまで来た”って言ってたのか」
「俺たち、完全に事故物件召喚だな」
ランドとユウキは苦笑する。
「だが、二人が来てくれたのは、もはや必然なのです」
セリーヌは頭を下げた。
「エルドラシアのグランプリは、王国の平和そのもの。だが王子派は禁忌兵装を使い、歪めようとしている…あなた方の力が必要です!」
ランドは大きく肩を竦めた。
「…元の世界に帰れるなら協力してやるよ」
ユウキも頷く。
「とりあえず、走ってやるよ!」
◆
こうして、二人は知らぬ間に《異世界魔導グランプリ》に巻き込まれていく──
だがこれは、まだほんの序章に過ぎなかった。
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第2話「天空のサーキット開幕戦」

◆
──エルドラシア王都・天空サーキット
浮遊する環状都市の中心に巨大なコースが展開していた。
空中数千メートル──落ちれば奈落──。そこが、ランドとユウキが初めて挑む異世界レースの舞台だった。
「……正気か、これ?」
ユウキは思わず声を漏らした。
「いや、正直俺もどうかと思ってる」
ランドも苦笑する。だが目の前のサーキットは、見るからに現代F1の概念を超えていた。
透明な魔導橋、空間歪曲ゾーン、浮遊する石柱、異様に鮮やかな魔導結晶があちこちに点滅している。さらにはサーキット全体が微かに脈動し、生き物のように揺れていた。
「普通、サーキットって…動かないよな」
「だよな……」
「まあ、イマドキのマリオカートならありがち…こんなおどろおどろしくないが…(笑)」
◆
ランドとユウキは、控え室でセリーヌから説明を受けていた。
「これが天空大陸《アエリオス》の中央に位置する《グランエルド・リング》──エルドラシア最高峰の天空サーキットです」
「すごい場所だな…」
ランドはモニターを眺めながら呟いた。
「今大会には各地の強豪ドライバー、いや“魔導機操者”が集まっています。あなた方は《異界連合枠》として特別参戦資格を得ました」
「つまり、こっちの世界版ワイルドカードか」
ユウキが腕を組む。
◆
──エントリー一覧:
・【フランツ・ヘルマン王子】:テンペスト・イフリート
・【ゴブリン親衛隊】:グリム中佐率いるゴブリン編隊
・【古竜騎士団】:ラザール団長搭乗・ドラゴニック・サイクロン
・【氷魔女リリス】:オーロラ・ミスト号
・【アロン・ソルベリオ卿】:アルソン・テンペスト
・【グラン公爵】:マグナ・バルバロッサ
・【ランド・ノリス】:アストラ・フォーチュナ
・【ユウキ・ツノダ】:ヴァリアント・ソル
──いずれも常識外れのマシンと戦術を備えた連中ばかりだ。
◆
「お二人のマシンは、私が現代F1理論と魔導技術を融合させ、即席で開発しました!」
セリーヌは胸を張った。
・ランド機《アストラ・フォーチュナ》
・ユウキ機《ヴァリアント・ソル》
「アクティブ魔導サスペンション、マナコア式パワーユニット、空間制御型スリップストリーム…」
「ぶっちゃけ…これ、俺たちのF1キャリアじゃ全然参考にならなくね?」
ユウキが正直な疑問を口にする。
「いやいや逆だ」
ランドが笑った。
「新しい分野ってのは、案外経験が役立つもんだよ」
「さすがランド様!」
セリーヌは拍手するが、ユウキは半笑いで呟く。
「あんた、さっきまでこのマシン乗るの怖がってたクセに…」
◆
そして、いよいよスターティンググリッド。
「王子がポールか……」
ランドは遠くに見えるフランツ王子のマシンを睨む。
透明な魔導コクピットに鋭く尖ったソウルブレードのノーズ、そして例の《透明ノコギリ》ギミックが周囲の空間を歪ませていた。
「余計なのまで召喚されたが──」
王子はランドたちを軽蔑する視線で一瞥した。
「今日のレースで、その価値の差を思い知らせてやろう」
◆
──スタートライト点灯。
5
4
3
2
1
──消灯!
「スタート!!」
同時に、魔導ブースターが各マシンから火花を散らす!
「ブースト点火ッ!」
ランドとユウキはほぼ同時に完璧なローンチを決めた。
◆
【序盤戦】
スタート直後から王子のテンペスト・イフリートは《フェイズドリフト》を発動。
空間ごとラインを歪め、最適ルートを強引にショートカットする。
「ズルすぎるだろアレ…!」
ユウキが思わず叫ぶ。
さらに後方からはゴブリン親衛隊が密集走行で編隊突入してくる。
「バフ発動!!全隊重ね走行ォォ!!」
ゴブリンたちが大合唱しながら、謎の集団バフ魔法で車体安定性を高めスリップストリーム突入。
「まさにゴブリン版F1トレインだな…NASCARとかでよくあるやつ…」
ランドは冷静にドラフティングを解析し始める。
◆
【中盤戦】
第3セクター、天空橋ゾーンでは古竜騎士団の《ドラゴニック・サイクロン》が滑空突入。
ラザール騎士団長の竜騎マシンは翼を広げ、突風を生み出しながら宙を舞う。
「飛んでるってレベルじゃねーぞ!」
ユウキが目を剥く。
「下潜るぞ!」
ランドが即決断、2台のマシンはドラゴンの影をかすめ、空力ギャップを利用して一気に速度を上げた。
◆
【終盤戦】
ここでフランツ王子が最大の罠を発動する。
──《透明ノコギリ:第二段階》──
高周波エネルギーブレードが後方空間を切断、ランドたちの背後で空間波が震えた。
「ヤバイ!!」
ランドが叫び、ユウキが即座にスライド回避。
サイドポッドがわずかに掠められたが、致命傷は免れた。
「こっちだって伊達にサバイバル経験積んでねぇ!」
ユウキが唸る。
◆
だが、ここで新たな因縁のライバルが姿を現す──
アロン・ソルベリオ卿だ。
彼の愛機《アルソン・テンペスト》が空力操縦を駆使してランドの背後に迫った。
「若造、学ぶがいい──これが空力の真髄だ!」
極限のダウンフォース変化で完璧なオーバーテイクを決める。
その動きはまるで重力そのものを操っているようだった。
「ヤベぇ…本物の空力魔術師だわ…」
ランドが唸る。
◆
──最終周回。
王子は次元歪曲ゾーンを使い一気に先頭へ。
「フェイズ・ゼロ発動──!」
王子のマシンは一瞬、存在そのものが消え──
ゴール直前に再出現。
「ズルの権化だろもう!」
ランドが呆れる。
◆
【ゴール順位】
🥇 1位:フランツ・ヘルマン王子
🥈 2位:アロン・ソルベリオ卿
🥉 3位:ランド・ノリス
4位:ユウキ・ツノダ
◆
──パドック。
ランドはマシンを降りて、大きく息を吐いた。
「……いやぁ、こりゃ想像以上にヤバイ世界だな」
「でも、俺たちならやれる」
ユウキが静かに拳を突き出す。
「そうだな。ここから逆襲開始だ」
二人の拳が固く重なった──。
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第3話「禁断の召喚融合マシン」

◆
──天空都市グランエルド・王都城館・数日後
開幕戦を終えたランドとユウキは、セリーヌの屋敷に招かれていた。
そこでは次戦に向けての特訓と、さらなるマシン改良が進められていた。
「にしても……あの透明ノコギリ、あれ絶対反則だろ!」
ユウキが怒りを隠せない。
「完全にFIAどころの話じゃないな」
ランドも苦笑する。
「魔導技術の限界を超えています。本来、あんな兵装は許可されるべきではないのに──」
セリーヌは険しい表情だ。
「つまり、フランツ王子は完全にレギュ違反ってわけか?」
ランドが訊ねる。
「……正確には、“禁忌指定”にあたります」
セリーヌは魔導研究院の最高機密に触れるような低い声で語り出した。
◆
──禁忌召喚融合──
それは古代戦争時代に封印された超魔導技術。
異界の存在や技術を強制的にこの世界に転写し、融合機構として利用する危険な技術だ。
テンペスト・イフリートもその産物。
王子は裏で《禁忌魔導院》の闇勢力と結託していた。
「……どうしてそんな奴が堂々とレースに出られるんだ?」
ユウキの疑問は当然だった。
「王子の父上、現国王陛下が王族内の権力闘争に苦しんでおられるのです」
セリーヌは顔を伏せる。
「だから政治的に抑えられず……ってことか」
ランドが呟く。
「えぐい話だな」
ユウキが舌打ちした。
◆
──その頃・王子の秘密研究施設
闇の魔導炉が脈動し、不気味な光を放っていた。
フランツ王子は新型マシンの前で高笑いしていた。
「完成だ……召喚融合マシン第二形態《テンペスト・イフリート・フェイズ・ヴァリアント》!」
そこには──
・新型波動干渉ノコギリ
・後方撹乱用空力断層兵器
・時空歪曲フィールド
・反射魔導盾
──と、もはや競技車両の常識を完全に逸脱したマシンが完成していた。
「次の天空遺跡決戦──今度こそ完全勝利だ」
王子の狂笑が地下に響き渡る。
◆
──王都近郊の訓練場
その夜、セリーヌが新兵装の最終調整を終えた。
「これが新型エーテル・スタビライザーです!透明ノコギリの空力断層を解析して逆位相波をぶつけ、歪みを無効化できます」
「つまり……王子の切断魔法を無力化できるってわけだ」
ランドが納得する。
「でも完璧ではありません。操作は極めてシビアです」
セリーヌは慎重に付け加えた。
「上等だ。ギリギリでこそ勝負は面白くなる!」
ランドが親指を立てる。
◆
──そして次戦告知が発表された。
天空遺跡《ザ・アストラル・ループ》
──空中に浮遊する巨大環状遺跡を縫う、最難関のサーキットだ。
「これが第2戦か……」
ランドがコース図を見ながら目を細めた。
「まさに空中忍者コースじゃんこれ…」
ユウキが白目を剥いた。
「でも今度は勝つ。必ず」
ランドの声に、誰も反論はしなかった。
◆
──そして、当日。
スタートグリッドには再び例の男がいた。
アロン・ソルベリオ卿だ。
「また来てくれたのか、アロンさん!」
ランドが手を振ると、ソルベリオ卿はにやりと笑った。
「王子が禁忌を使う以上、監視役は必要だろう? …それに私もレースが嫌いではないのでね」
◆
──ライト消灯。
「第2戦──スタート!!」
魔導エネルギーが炸裂し、再び異界の猛者たちが宙を駆けた──!
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第4話「天空遺跡ザ・アストラル・ループ」

──エルドラシア上空・ザ・アストラル・ループ 当日
この天空遺跡は、巨大な浮遊環状構造物がいくつも連なり、まるで銀河の軌道模型のように輝いていた。
コースの大半は足場すら狭い宙に浮かぶ橋とリング。失敗すれば奈落の底だ。
「相変わらず規格外なサーキットだな……」
ランドはヘルメット越しに呟く。
「俺たち、マジで命がけのゲームやらされてねぇ?」
ユウキの声も若干引き攣っている。
◆
スターティンググリッド
・1番手 フランツ・ヘルマン王子《テンペスト・イフリート・フェイズ・ヴァリアント》
・2番手 アロン・ソルベリオ卿《ソラリス・デル・シエロ》
・3番手 ランド・ノリス《アストラ・フォーチュナ》
・4番手 ユウキ・ツノダ《ヴァリアント・ソル》
・以下、ドラゴン族・ゴブリン集団バフ隊・氷魔女リリスなどの猛者が続く。
フランツ王子は余裕の笑みで両手を広げる。
「さあ、今度こそ消えてもらうぞ、異界の雑魚ども!」
ランドはヘルメット内で呟く。
「さて、そっちがその気なら──全力で潰しに行かせてもらおうか」
◆
──スタート!
光柱が消え、一斉に魔導ブーストが発動!
轟音とともに各車が飛び出す。
「いくぞユウキ!」
「行こうぜランド!」
◆
──序盤セクター
コースは極端な高低差と左右ループ。エーテル重力が渦を巻く難所であった。
早くもフランツ王子が仕掛ける。
空力断層兵器《エアカット・スライサー》が起動。空間を波打たせる斬撃が前方車両を弾き飛ばしていく。
「来たぞ透明ノコギリ!」
ユウキが叫ぶ。
ランドは冷静に指示を出す。
「カウンター重力を使え!逆位相に合わせろ!」
2人のマシンは微細なエーテル制御で空力歪みを中和。命がけでコースを維持する。
◆
──中盤・空中環ゾーン
次に王子は【時空歪曲フィールド】を発動。
後続の動作が遅延し、次元バリアによって抜くことすら困難にする。
「本当にやりたい放題だな、あの王子……!」
ランドが舌打ちする。
しかし──その時だった。
「援護に来たぞ、若者たちよ」
アロン・ソルベリオ卿が、あの流体魔導機《ソラリス・デル・シエロ》で現れた。
「これが私の空力制御──《共鳴突進》だ!」
ソルベリオ卿の機体が周囲の乱流を反転させ、時空歪曲のエネルギーを削り取っていく。
まるで風を従える空中騎士のように──
「ナイス援護だ、おっさん!」
ユウキが叫ぶ。
◆
──終盤セクター
ゴブリン軍団が《超絶スリップバフ陣形》で突っ込んでくる。
「バフかけまくって加速してきやがる!」
ユウキが舌を巻く。
「ならドラフティングで一気に抜け!」
ランドが前を譲り、二人で交互にスリップを利用して高速連携。ゴブリンバフ隊を突破!
◆
──最終ラップ直前
フランツ王子の最終兵器が起動する。
《次元転位超加速・デスブリンク》
「このままワープで一気にゴールへ行くぞ!!」
瞬間移動に近い加速でゴールライン目前に躍り出るフランツ王子。だが──
ランドとユウキは賭けに出た。
「今だ、エーテル・バースト!」
「フルブーストォォ!!」
二人のマシンが極限の魔導圧縮解放──一気に王子の背後に追いつく!
残り数十メートル──
「ランド、横並びだ!」
「差し切るぞ!!」
──ゴール!
◆
レース結果
🥇 優勝:ランド・ノリス(僅差)
🥈 2位:ユウキ・ツノダ(ほぼ同着)
🥉 3位:アロン・ソルベリオ卿
4位 フランツ・ヘルマン王子(まさかの敗北)
◆
──ピットに戻る二人
セリーヌは目を潤ませながら出迎えた。
「やりました!あの禁忌機を攻略したなんて……!」
「いや〜ギリギリだったけどな」
ランドが肩を竦める。
ユウキも笑う。
「でも、これで王子も少しは大人しく……」
だがその言葉を遮るように──
「まだ終わらんぞォォォ!!」
遠くからフランツ王子の叫びが響いた。
その背後では、さらなる禁断の融合計画が密かに進行していた──。
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第5話「ドラゴン・サーキット爆誕」

──エルドラシア南部・ドラゴニア王国領空域
巨大な浮遊環礁と赤黒い火山帯に囲まれた聖域──
《ドラゴンズ・クレイドル》サーキット。
「……いや、これもうF1ちゃうやろ」
ユウキが開いた口を塞げない。
「飛ぶしかないのか。完全にドラゴンライダーコースじゃん……」
ランドも天を仰ぐ。
彼らの目の前で、数十頭のドラゴンが空を駆け、稲妻の中を旋回していた。
◆
そこへ現れたのは──
ドラゴニア王国・王女リヴィア・ドラゴネス。
高位竜族の血を引く紅銀の騎士。長身で鋭い眼差しを持つ、堂々たる王女だった。
「異邦のドライバーたちよ。空の覇を決する《ドラゴンサーキット》へようこそ」
彼女は毅然と告げた。
◆
ドラゴン・サーキット ルール概要
・専用の《シンクロ・ユニット》により、ドラゴンと共鳴して飛翔する
・通常マシンでは走破不能
・嵐・溶岩噴出・落雷ゾーン多数
・召喚妨害魔法は原則禁止(ただし事故は自己責任)
◆
「正直、空は苦手なんだけどなぁ……」
ランドが頭を掻く。
「やるしかねえ。ここまで来たら逃げられないぜ」
ユウキが決意を固めた。
リヴィア王女は微笑む。
「貴公らには、特別な相棒を用意した」
◆
──ドラゴン登場!
・シルヴァ=ガルダ(高位古代竜、シンクロナビゲーター)
・ブレイズウィング(ランド専用、高速空戦型)
・スカイフレイム(ユウキ専用、安定旋回型)
シルヴァ=ガルダは厳かに言う。
「異界の者どもよ。我らが天空の盟約に相応しき走りを見せよ」
ランドとユウキはそれぞれのドラゴンとシンクロし、コクピットに座す。
従来のF1とは全く異なる、まさに”竜騎融合マシン”だった。
◆
──同時にフランツ王子も密かに準備を進めていた。
彼が投入するのは、双頭融合機《バジリスク・ヴェノム》。
左右に蛇竜の首が伸びる不気味な融合体。
毒霧放射・攪乱振動波・竜骨破壊波など、合法ギリギリの妨害兵装満載。
「今度こそ、異界の成り上がり共を空から叩き落とす!」
王子は高笑いする。
◆
──スタート!
ゴブリン実況・グリントが叫ぶ。
「さぁ本日も命知らずのバカ共が揃ったぞォォォ!ドラゴンレース・スタートだ!!」
雷鳴轟く空に、光の尾を引いて飛び出すドラゴンたち!
◆
【第1セクター】
急浮上・急降下の嵐地帯──
竜たちの機動力が問われる局面。
ランドのブレイズウィングは高速反応で稲妻をかいくぐる。
ユウキのスカイフレイムは安定姿勢で着実に障害を突破していく。
◆
【第2セクター】
バジリスク・ヴェノムの妨害開始!
毒霧を撒き、周囲の竜の感覚器官を狂わせていく。
「視界が歪む!」
ユウキが叫ぶ。
「こっちは機械式センサーで突破する!」
ランドがバリアブレーキを起動、霧を突っ切る。
◆
【第3セクター】
溶岩間欠泉ゾーン──
地面から火柱が吹き上がり、空間が灼熱と化す。
「熱暴走が!」
「冷却魔法、最大出力!」
ユウキが冷却結界でセンサー系統を死守し、ランドは上昇気流を利用して熱波を回避。
◆
【第4セクター】
バジリスク・ヴェノムが最凶兵器を展開。
──《召喚・時空竜レガシス》──
黒い歪みの裂け目から巨大な時空竜が出現。時間流速を歪め、周囲の動作を遅延させ始める。
「うわ…これマジでヤバいぞ!」
ユウキが焦る。
「まだ、奥の手が残ってる!」
ランドが叫ぶ。
◆
【最終セクター】
ここでシルヴァ=ガルダが援護に出る。
「異界の勇者たちよ──我が竜の血脈を解放せん!」
シンクロ率が極限まで上昇し、ランドとユウキは完全共鳴状態へ。
ランド「ユウキ、いけるか!?」
ユウキ「ああ、行こうぜ相棒!!」
《連結超加速スパイラル》──
二頭のドラゴンが螺旋飛行で時空歪曲を貫通し、一気にゴールへ突入!
◆
──フィニッシュ!!
🥇 優勝:ランド&ユウキ(ドラゴンシンクロ完全成功)
🥈 準優勝:リヴィア王女陣営
🥉 3位:フランツ王子(バジリスク機・暴走寸前で辛くもゴール)
◆
ゴール後、リヴィア王女が手を差し伸べる。
「見事だった。そなたらに《名誉竜騎士》の称号を授けよう」
ランド「…この世界に来てから、職歴増えたな(笑)」
ユウキ「まったくだよ(笑)」
セリーヌも微笑んでいた。
「でも……この先は、もっと激しくなるはずです」
王子の敗北と共に、新たな陰謀が水面下で蠢き始めていた──。
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第6話「陰謀の貴族評議会」

──エルドラシア王都・セレスタリア
巨大黒曜石の議事堂に、エルドラシア最高評議会の重鎮たちが集まっていた。
王侯貴族、軍閥、魔導学院、商会、賭博ギルド——
この世界の真の支配者たちだ。
◆
「──異界のドライバーたちが勝ちすぎておる」
憮然とした表情で口を開いたのは、フランツ王子の背後にいる最大派閥の黒幕、ドゥラン卿。
「王子閣下の計画は最初から我々の悲願であったはずだ。
異界の者に覇権を取らせるなど、貴族制度そのものへの侮辱!」
◆
対して中立派筆頭、ミラベル公爵夫人は静かに反論する。
「だが彼らはルールを破っていない。勝負は正々堂々と決してきたはず。
それともあなた方は、王子が用いた禁忌の兵装群まで正当だと?」
ドゥラン卿は顔を歪める。
「貴様…!」
◆
ここで割り込んできたのは——
あのゴブリン実況者、グリント。
実は貴族評議会に賭博商会《七星ギルド》の代表として正式に加盟している。
「ままま、諸卿とも落ち着きたまえ」
グリントは小太りの腹を揺らしながらニタニタ笑う。
「異世界の英雄が勝てば観客は湧き、賭けは跳ね上がる。
そもそも平和路線を維持するための”娯楽戦争”だったのでは?」
◆
ドゥラン卿が怒鳴り返す。
「娯楽では済まぬ! 我らは純血貴族の名誉を守らねばならぬのだ!」
◆
評議会内の対立は日々激化していた。
・王子派:異界召喚計画を支配しようと目論む強硬派
・中立派:ルール遵守と政治均衡を模索する穏健派
・七星ギルド:経済優先の賭博商人
・秘密裏の竜族連盟:王族の血を守る独自派閥
陰で繰り広げられる思惑の応酬が、いよいよレースそのものを蝕み始めていた。
◆
──一方その頃、控室では。
「政治とか陰謀とか…マジめんどくせぇ…」
ランドがぐったりと伸びる。
「でも相手は勝つためなら何でもやってくる。もう正面から勝負するしかないぜ」
ユウキは真剣な顔だ。
セリーヌが神妙に告げる。
「実は…王子派閥が次戦で《融合超越機》の投入を検討しているとの情報があります。
今までの融合兵装を更に暴走させた存在です…」
◆
ランドは鼻で笑う。
「要するに──“ラスボス前哨戦”ってわけだな?」
「まぁ、いつもの展開だな」
ユウキも半ば開き直って笑う。
「それでも俺たちは…」
「走るだけだ。」
拳を合わせる二人。
◆
──その頃。暗黒研究施設にて。
「完成は近い…」
フランツ王子が不気味に呟く。
彼の背後には、巨大な融合炉《アビス・マギア》が脈動していた。
そしてその上位兵装——
《融合超越機・アビス=テンペスト》が静かに封印を解かれようとしていた——
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第7話「闇に揺れる天空決戦」

──第7戦:天空決戦コース《アストラ・リング》
空中都市群を繋ぐ浮遊橋梁と環状浮遊島を走り抜ける、超高難度のコース。
高度4000メルカ。少しの誤差が即・奈落直行コースだ。
「ここ、落ちたらもうゲームオーバーだな……」
ランドが空を仰ぐ。
「いつもより怖いとかじゃなくて…普通に命懸けだろ、これ」
ユウキも胃が痛そうだ。
◆
──敵陣営に並ぶ異形のマシン。
フランツ王子が満を持して投入した新兵装──
《融合超越機・アビス=テンペスト》
・禁忌融合炉《アビス・マギア》搭載
・竜骨ベース超軽量ボディ
・重力波制御・空力断層発生装置
・実体ノコギリブレード可変展開
・位相転移シールド搭載
「ようこそ、最後のステージへ…異界の成り上がりどもよ」
王子は狂気に満ちた微笑みを浮かべる。
◆
セリーヌが険しい顔で状況説明する。
「……もう完全に禁忌領域です。各国の魔導法規にすら抵触してる……」
「止めないのかよ?」
ランドが問い返すが──
「貴族評議会の票決が通ってしまったの。王子派が、完全に実権を掌握してしまったわ……」
ユウキが呆れて天を仰ぐ。
「また政治だよ……」
◆
だが、今回も彼らを支える男がいた──
アロン・ソルベリオ卿
「若者たち。今回は私も全力で援護しよう」
老騎士は颯爽と現れ、空中ブースト用の最新機体《ソラリス・デル・シエロ改》を駆る。
「王子派の暴走は、今この場で終わらせるべきだ」
「頼りになります、師匠!」
ランドとユウキは笑顔で拳を合わせた。
◆
──スタートライト消灯!
全車が魔導反重力で跳ね上がり、爆音とともに浮遊サーキットへ飛び出した!
◆
【序盤】
「空力断層、来るぞ!」
ランドが叫ぶ。
王子のマシンが重力波制御装置を発動。
コース上空に強烈な空力スライサーが出現し、前走車のラインを斬り裂く!
「避けろ!」
ユウキは空力魔法で無理やり車体をスライド回避する。
「いつもよりさらにキレてるな王子……」
ランドも冷や汗を流す。
◆
【中盤】
透明ノコギリブレードが奇襲的に展開され、ランドのサイドポッドを掠めた!
「くそっ、今度は近接武器まで進化か!」
「まじでマリオカート超えてんぞ、これ……!」
◆
【援護登場】
アロン卿が滑空しながら割り込む。
「若者たち、今だ!」
《空力共鳴突進!》
アロン卿の流体魔導術が王子の断層を削り取る。
その瞬間、ランドとユウキは完全シンクロで抜け出す。
◆
【終盤】
フランツ王子は最後の切り札を発動。
《位相重複・多重自己分身》
アビス=テンペストの幻像がコース上に5台同時に現れた!
「どれが本物だ⁉」
ユウキが叫ぶ。
ランドは冷静に答えた。
「空力だよ。空気の流れは嘘をつかない──あれだ!」
ランドが選んだコースに突っ込む!
◆
【最終ラップ】
正面衝突寸前に、ランドがギリギリでステアを切り、ユウキが逆位相スライドで並走。
王子の顔が蒼白になる。
「何故だ、なぜ我が融合超越機が負けるのだ──!」
そしてゴール目前──
「いけええええええええ!!」
二人の魔導ブーストが最大出力!
◆
──フィニッシュライン通過!
【優勝:ランド&ユウキ】
【2位:アロン卿】
【3位:フランツ王子(暴走寸前)】
◆
ゴール後。
「また負けた……許せぬ……」
王子は歯噛みし、秘密裏に最後の禁断兵装《グランギガス・プロトΩ》の起動準備に着手していく──
◆
──陰謀は、なおも深く闇に沈んでいった。
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第8話「ドラゴン王国決戦──風を操る者」

──エルドラシア南方・ドラゴニア王国領
浮遊火山群が連なる灼熱の空中大陸。
火口から吹き上がるマナ炎が雲海を照らし、翼を持つ巨大なドラゴンたちが悠々と飛翔していた。
「景色は綺麗だけど……またヤバそうな匂いしかしないな」
ランドが肩をすくめる。
「今回はまた別ベクトルで死ねそうな予感しかしねぇ…」
ユウキが溜息混じりに呟いた。
◆
そんな2人の前に、もう1人の男が現れる。
「お前たちが例の異界の英雄か。ふむ……なかなか若いな」
淡い金髪に鋭い碧眼、しなやかな体躯。優雅に風をまとって現れた青年──
オスカリオ・ピアスティア卿mドラゴニア王国の若き騎空士。“風読みの魔術士”の異名を持つ竜騎士だ。
ランドとユウキは顔を見合わせる。
「なぁランド…ちょっとオスカーに似てね?」
「…ああ。どこの世界でも似た人っているんだな」
◆
そこへ現れたのは、ドラゴニア王国の統治者にして竜騎士団盟主──リヴィア・ドラゴネス王女。
「異界の英雄たちよ。我が国は、その力を見極めるため、《ドラゴンレース》への参加を求める」
セリーヌが慌てて耳打ちする。
「ドラゴンレースは……国家間の信頼試験よ! 負けたら外交問題に発展するわ!」
ランドはため息混じりに苦笑い。
「要は──勝つしかないってことだな」
◆
──《ドラゴン・ペアリング》発表
- ランド → ブレイズウィング(高速機動型・赤鱗)
- ユウキ → スカイフレイム(安定飛行型・蒼鱗)
- オスカリオ卿 → テンペスト=ミストラル(風操制御型・銀鱗)
テンペスト・ミストラルは風の精霊と共鳴し、周囲に優雅な旋風を起こして着地する。
「我が風はすべてを読む」
オスカリオ卿が静かに微笑む。
◆
──その裏では王子陣営も当然のように暗躍していた。
「今度こそ逃さぬ……!」
フランツ王子は黒鱗部隊を再編成し、《バルザク=ネメシス:雷竜融合型》の投入を決断する。
◆
──レース当日
天空火山帯・《サラマンダ・アリーナ》
実況席にはもちろん例のゴブリン──
「さぁぁあああ開幕じゃあああ!!」
◆
──スタート!
シュゴォォオォォ!!
3体のドラゴンが同時に離陸、空を切り裂き上昇していく。
◆
【序盤】
火山性ガス、マナ噴火、落雷雲──
ランドは高速スラローム、ユウキは安定飛行、オスカリオ卿は気流操作で難所を次々突破する。
「テンペスト・ミストラル、左からの上昇気流を読め!」
風の流れを完全に読み切った飛翔が冴えわたる。
◆
【中盤】
黒鱗部隊が妨害を開始。毒霧弾、火山雷弾、誘導爆雷が次々襲いかかる。
「さすが王子、相変わらず汚い手を使うぜ…!」
ランドが舌打ちする。
オスカリオ卿が冷静に風を操り、毒霧を逆流させて視界を開く。
「毒霧ごと吹き飛ばす──《逆旋風陣》!」
◆
【終盤】
バルザク=ネメシスが天空を覆う。
「巨大雷竜だと……!」
ユウキが歯を食いしばる。
ランド「突破口を作るぞ!」
- オスカリオ卿 → 風圧トンネルを形成し嵐を安定化
- ユウキ → 防御結界を展開
- ランド → 最前列で旋回突破!
「今だッ!!」
3機が完璧な連携で雷竜の懐を抜ける。
◆
──フィニッシュ!!
【優勝:ランド&ユウキ&オスカリオ卿(ドラゴニア三名誉竜騎士昇格)】
【2位:王女直属騎士団】
【3位:黒鱗部隊(妨害失敗で王子叱責)】
◆
【ゴール後】
「素晴らしき英雄たちよ──」
リヴィア王女はドラゴンの背に立ちながら微笑む。
「貴公らは、エルドラシアの新たなる英雄として記録されるであろう」
「……いやあ、話がどんどん大きくなるな」
「だいぶ異世界慣れしてきた気がする」
「まあ、風は流れに乗るものさ」
◆
──だが王子の陰謀は、さらに危険な禁忌へと進んでいく──
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第9話「皇都決戦!血塗られた予選会」

──エルドラシア中央・皇都ルヴァニア
巨大な赤黒い浮遊都市。ここは王家と貴族評議会が鎮座するエルドラシアの心臓部。
中央広場を囲うように、伝統と権謀が渦巻く巨大サーキット《クリムゾン・リング》が設置されていた。
◆
「ついに……ここまで来たな」
ランドは広場を見上げながら呟く。
煌びやかな王宮、その背後にそびえる禁忌の魔導塔。そして中央に浮かぶ巨大な魔導トーチが燃え上がる。
「ここが決勝進出を賭けた最後の予選会……皇都杯だ」
ユウキは険しい表情で答えた。
◆
【大会概要】
皇都杯──
・3日間連続サバイバル形式
・妨害・策略・魔導兵装の使用をほぼ無制限
・上位2名のみ最終王座決戦に進出可能
「つまり、ここからは完全に“殺し合いスレスレ”ってわけだな……」
ランドが苦笑する。
「王子は絶対に本気で潰しにくるわ」
セリーヌが唇を噛みしめた。
◆
【王子陣営の動き】
──フランツ・ヘルマン王子の新型機体
《バロック・ナイト・MkII》
・全身光学透明化機構搭載
・鋼線カッターアーム
・禁忌の魔導術《分身投影》搭載
・幻惑兵装・エネルギー歪曲兵装を実装
「もうこれ、レーシングマシンじゃなくて戦闘用兵器だろ……」
ユウキが絶句する。
さらに今回から新たな刺客が配備されていた──
《ブラッド・ヴァイパー》
黒髪赤目の毒術師ドライバー。
異界でも恐れられる暗殺系魔導ドライバーだ。
「今回は確実に潰します、王子」
低い声で忠誠を誓う。
「期待しているぞ──二度と立ち上がれぬように叩き潰せ」
王子は狂気に満ちた笑みを浮かべた。
◆
──一方、ランド陣営には馴染みの渋い男が加わっていた。
「やれやれ…また危険な香りだな」
──アロン・ソルベリオ卿、貴族評議会内の中立派筆頭。
「今回は監視役名目で参戦する。もちろん、助力も惜しまんよ」
「もうあんた、完全に俺たちの師匠枠だよ……」
ランドは苦笑した。
「別の世界にも似た顔がいるが……まあ細かい話は置いとこう」
アロン卿は微笑む。
◆
──予選会・第1ラウンド《漆黒迷宮ナイトステージ》
夜間限定・幻影妨害サーキット。
光学トラップ、分身投影、幻惑結界がコース全域を覆う。
◆
「本物はどれだ……?」
ランドはステアリングを握りしめる。
王子の分身魔導装置が10体以上の偽物をコース上に投影していた。
「ランド、奴のエネルギー収束偏差がバレてる」
ユウキがモニターを読み取る。
「3時方向、少し下だ!」
「了解──!」
ランドは瞬時に正体を突き止め、分身を撃破。
王子本体の軌道を塞ぐと同時に逆転成功!
◆
──第2ラウンド《瘴気の谷・毒霧決戦》
今度はブラッド・ヴァイパーが主役となる。
「瘴霧黒蛇・展開」
コース全域が猛毒の黒霧で満たされ、呼吸困難ゾーンが発生する。
だが──
「甘いぞコラ!」
ユウキのマシンは新型の《エア・クリア換気魔導炉》を搭載済み。
ランドのマシンも軽量シールドで突貫突破。
「お前の毒、全然効いてねぇ!!」
ランドが毒霧ゾーンを一気に駆け抜けた。
「こいつら……想定外だ」
ブラッド・ヴァイパーは苦々しく歯噛みする。
◆
──最終ラウンド《断罪の橋・一騎討ち決戦》
幅10メートルの極狭浮遊橋。
ここでフランツ王子は最終兵装を起動する。
《重力転移装置》
橋の床そのものを歪ませ、足場を崩壊させる超重力波だ。
「このまま橋ごと落ちろォォォォ!!」
王子が叫ぶ。
◆
ランドのマシンが傾ぐ!
「ユウキ!」
「今だッ!」
ユウキが咄嗟に魔導ワイヤーを射出、ランドのマシンを牽引して復帰させる。
2台はそのまま加速──
◆
──ゴール突破!
【最終予選結果】
🥇 ランド&ユウキ → 王座決戦進出
🥈 アロン・ソルベリオ卿 → 中立派推薦
🥉 フランツ王子 → 失格寸前
◆
──予選後
控室に戻ったランドは、肩で息をつきながら苦笑した。
「お前んとこの政治、マジで洒落になってねぇよ……」
「ここまで来たらあと一つだ」
ユウキが拳を握る。
アロン卿も静かに頷く。
「だが……王子は、最後の禁忌兵装をついに解放するつもりだ」
「……とうとう来るのか」
ランドの表情が鋭くなる。
◆
──その頃、王子の秘密格納庫では。
《禁忌最終兵装・グランギガス・プロトΩ》
その異形の巨神がゆっくりと覚醒し始めていた──
「これで……全てを終わらせる」
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第10話「王座戦直前──禁忌の解放」

──皇都・極秘地下施設《禁断の魔導炉・深層階層》
黒曜石の壁に囲まれた巨大格納庫。中心には異様な機械生命体が鎮座していた。
それこそがフランツ王子の切り札──
《禁忌融合兵装・グランギガス・プロトΩ》
・古代戦争時代の禁忌遺産
・自律式ドラゴン融合マシン
・反応炉は異界マナを直接吸収し環境汚染を引き起こす
・違法級の魔導出力、既存法体系では規制不可能
「…これこそ、我が究極召喚──全てを屈服させる王の玉座だ」
フランツ王子は狂気の笑みを浮かべ、愛おしげに手を伸ばす。
背後ではドゥラン卿ら配下の重臣たちが沈黙して見守っていた。
◆
「……だが、殿下」
ドゥラン卿がかすれた声で忠告する。
「この兵装は制御不能となれば自滅すらあり得ます。異界条約も完全違反──」
「構わぬッ!!」
王子は叫んだ。
「政治など知ったことか。私は勝つ。それが王の資格だ」
魔導炉が高鳴り始め、黒いマナ光が空間を歪ませた。
◆
──一方、ランド達の陣営
王座決戦を翌日に控え、最後のブリーフィングが行われていた。
「──つまり、次のレースは“命の保証は無い”レベルってわけだな?」
ランドが肩を竦める。
「ええ。文字通り“禁忌の決戦”です」
セリーヌは重々しく頷いた。
◆
そこにアロン・ソルベリオ卿が現れた。
「ランド、ユウキ──これを渡そう」
彼の手には銀白色の結晶パーツが輝いていた。
《天翔輪・セレスティアル・ウイング》
・伝説の空間位相安定機構
・王族御用達の秘蔵装備
・短時間だが“空間跳躍”を許す加速装置
「本来は禁忌級パーツだが……今の王子に対抗するには、これしかない」
ランドとユウキは真剣な顔で受け取った。
「いいのか? これ、完全に反則ギリだろ?」
「いや……ギリどころかアウトだな」
ランドとユウキが苦笑する。
アロン卿は穏やかに微笑んだ。
「“暴走する者には、正義の暴走で応じる”──それもまた王国のバランスだ」
◆
──王座戦・前日セレモニー
王宮中央広場に、全陣営の代表と観客が集まる。
貴族評議会、賢者会議、ドラゴニア王国、ゴブリン七星ギルド、全陣営が固唾を飲んで見守っていた。
「──これより、王座戦を執り行う」
王女リシアが高らかに宣言する。
「エルドラシアの未来を賭け──最後のグランプリが始まります」
ランドとユウキのマシンが出撃準備に入る。
対峙するは、ついに姿を現した王子の異形機体──
《グランギガス・プロトΩ》
まるで魔神の如き巨体。歪んだ鋼鉄の竜骨が複雑に蠢く。
赤黒い魔導炉が脈動を繰り返し、天を突く角が雷を呼んでいた。
◆
「ようこそ──我が玉座へ」
王子が狂気に満ちた声で二人に告げる。
「ここで貴様らの物語は終わる。そして私が“完全なる王”となるのだッ!!」
ランドとユウキは静かに拳を合わせた。
「行くぞ、ユウキ」
「任せろ、ランド」
◆
──決戦の火蓋が、今まさに切って落とされようとしていた──
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 第11話「王座決戦!滅びの巨神グランギガス」

──決戦サーキット:王都《神域ゼノヴェルク》
天空に浮かぶ神域コース。浮遊環状のリングが交錯し、宙にそびえる浮島群が星雲のように広がる。
今や《エルドラシア王座戦》──世界最高峰の決戦舞台が整っていた。
【出場マシン】
■ランド・ノリス
マシン:アストラ・フォーチュナ改・セレスティアルウイング仕様
■ユウキ・ツノダ
マシン:ヴァリアント・ソル改・フロストコア極限冷却仕様
■フランツ・ヘルマン王子
マシン:禁忌融合兵装《グランギガス・プロトΩ》
◆
ゴブリン実況グリントが叫ぶ!
「さあああああ!!!
ついに…ついに……グランプリ・オブ・エルドラシア最終決戦ッ!!」
観客席は熱狂と緊張に包まれていた。ドラゴニア王国の王女リヴィア、アロン・ソルベリオ卿、ミラベル公爵夫人も固唾を飲んで見守っている。
◆
──そしてスタートライトがカウントを始める。
5──
4──
3──
2──
1──
──スタートッッ!!!
◆
轟音が鳴り響く。
だが、飛び出したのは圧倒的巨体の王子機《グランギガス》。
「速すぎる!」
「質量無視して加速してやがる…!」
ユウキが叫ぶ。
◆
序盤、王子は一気に先頭へ。
「見よ!これが絶対王政だ!!」
王子のマシンは、反重力炉の無限出力で浮遊リングを力任せにねじ伏せ、空間転移ブーストで縦横無尽にワープしていく。
だが、その反面、加速ごとに魔導コアの出力は不安定に揺れ始めていた。
「もう自壊の予兆が出てる……限界に近い証拠だ」
ランドが冷静に読み取った。
◆
【中盤】──魔法妨害ゾーン突入
フランツ王子は禁呪連打を開始する。
・《虚空切断波》:空間そのものを斬る衝撃波
・《黒炎の槍》:直撃すればマシン蒸発級
・《多層幻惑結界》:ルートを錯乱する幻影トラップ
「くそっ、次から次へと!!」
ユウキは冷気コアを最大展開、ランドは空間跳躍で寸前回避を繰り返す。
◆
だがその時──
空力の魔術師アロン・ソルベリオ卿の支援魔法が発動した。
「今だ、若者たち!
《風の共鳴陣》 展開!」
周囲の風が完全制御され、二人のラインを押し上げる追い風となる。
「ありがと、アロンさん!」
「助かるぜ!」
◆
【終盤】──マナ炉暴走領域突入
グランギガスの魔導炉が悲鳴を上げ始める。紫黒色の雷光が放電を始める。
「もう限界なのに、まだ加速する気かよ!」
ランドが歯を食いしばる。
王子は狂気の咆哮を上げる。
「全てを巻き込めば勝者は我一人だッ!!」
◆
──最終局面、二人の決断が下る。
ランド:「ユウキ、最終作戦だ!」
ユウキ:「わかった!同時に行こう!」
◆
【連携・最終奥義】
■ランド:セレスティアル・ウイング全開跳躍
空間跳躍でコース最上層の浮遊リングへワープ突入。
■ユウキ:極限冷却・絶対零度バリア展開
暴走する王子の衝撃波を全方向遮断。
◆
グランギガスが完全暴走──
「うおおおおおおお!!!」
最後のマナ核爆縮とともに、王子機は自己崩壊。
ランドとユウキは、そのわずかな空白領域を利用して一気にフィニッシュラインへ!
◆
──チェッカーフラッグ!!
「優勝──ランド・ノリス&ユウキ・ツノダ!!!
異世界王座、ついに決定!!!!」
◆
【王座戴冠式】
勝利のセレモニー。王女リシアが王冠を掲げる。
「そなたたちの勇気と絆に、エルドラシア最高王座を授ける──W王者よ!」
◆
群衆の喝采が鳴り響く中、ランドとユウキは微笑みあった。
「終わったな……」
「いや──ここから、また始まるさ」
◆
──だがこの直後、2人を新たな運命が待っていた。
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 最終話「そして元の世界へ──約束のスターティンググリッド」

──王座戦の激闘から数日後。
エルドラシア王宮・神殿広場では、静かな別れの儀式が始まっていた。
ランドとユウキの目の前には、巨大な魔導陣《帰還の儀式陣》が展開されている。中央に立つのは王女リシア、隣にはアロン・ソルベリオ卿。そして各国の代表たちも見守っていた。
◆
リシアが静かに口を開いた。
「ランド・ノリス殿、ユウキ・ツノダ殿──
あなたたちは異界より現れ、この世界を救いました。」
「本来、この世界にあなたたちは存在しない。
しかし……その走り、その絆、その勇気は、永遠にエルドラシアの歴史に刻まれました。」
◆
ランドとユウキは顔を見合わせ、互いに軽く頷いた。
「…あっという間だったな」
「ホントだよ、ランド。こんなドラゴンと魔法の世界に巻き込まれるなんて思いもしなかった」
◆
ふとランドがアロン・ソルベリオ卿へ笑いかける。
「アロンさん──やっぱあんた、どこの世界でもアロンソだよな」
「……誰の話だ?」
アロン卿は微笑みつつも首を傾げた。
ユウキが小声で囁く。
「きっと、どこの異世界にも渋いオヤジは存在するんだな」
「それ、名言かもな」
◆
ドラゴニア王女リヴィアも進み出る。
「勇者たちよ。いずれ困難な時が訪れたら、思い出してほしい。
エルドラシアは、いつでもあなた方の友である。」
◆
──帰還儀式、発動。
魔導陣から眩い光柱が立ち上がる。2人の身体が浮かび、光に包まれていく。
ランド:「ユウキ──」
ユウキ:「また現実で走ろうぜ」
ランド:「もちろんだ!」
◆
──光の渦が消えた瞬間。
◆
──現実世界・2025年モナコGPパドック
「……ランド!? ユウキ!?」
ピットクルーたちが駆け寄ってくる。
ランドは起き上がり、周囲を見渡した。
「…戻ってきた…!」
ユウキもゆっくり立ち上がる。
「現実の……F1か」
◆
彼らの前方──
そこにはアロンソ、マックス、オスカーら現実のF1ドライバー陣が立っていた。
マックスの姿には、2人とも10メートルぐらい後ずさりしそうだったけど、耐えた(笑)。
「おう、戻ったのか?2人とも表彰式後にいなくなったって、大騒ぎだったんだ」
と笑顔で声をかけるアロンソ。
2人は思わず顔を見合わせた。
「……やっぱ、似てるわ」
「どこの世界でも、アロンソはアロンソだな……」
◆
──そして1週間後。
ランドとユウキは、グリッド上に並んでいた。
スペインGPのスタート。まるで何事もなかったかのように、レースは進んでいた。だが二人の中には、確かに“もう一つの世界”の記憶が残っていた。
◆
スターティングライトが点灯する──
5──
4──
3──
2──
1──
──消灯。スタート。
◆
エルドラシアの激闘は終わった。
だが、F1はこれからも続いていく──。
──完──
《グランプリ・オブ・エルドラシア》 設定資料集
■ 世界観
異世界エルドラシア王国
天空に浮かぶ複合魔導大陸。
諸侯国家・魔導連盟・ドラゴン王国などが覇権を争う。だが、戦争の代わりに「魔導グランプリ(GP)」という競技で決着をつける習わしができた。これが 異世界F1 と呼ばれる【グランプリ・オブ・エルドラシア】である。
- 魔導科学・召喚融合術・空力魔法などが高度に発展。
- 各国の政治抗争もサーキットに持ち込まれる。
- 天候・罠・召喚生物・妨害魔法が合法範囲内で使用可能。
- 賭博協会《七星ギルド》が巨大な利権を牛耳る。
■ 異世界転移の経緯
2025年F1モナコGP決勝直後、ランド・ノリスとユウキ・ツノダは事故により転移召喚される。
当初はランド単独の召喚を計画していたが、フランツ王子の横槍により「事故的に二人とも召喚」された。
■ 主人公サイド
🔶ランド・ノリス(主人公1)
- 現代F1界のトップドライバー。戦略眼とライン取りの天才。
- 異世界でも柔軟な順応力を発揮し、空力魔法と現代技術の融合に成功。
- 高速バトル時の「予知に近い反射」で王子の罠を掻い潜る。
- 使用マシン:アストラ・フォーチュナ → テンペスト・イフリートMkII
🔶ユウキ・ツノダ(主人公2)
- 現代F1界の俊英ドライバー。反射神経・バランス制御が持ち味。
- 魔導演算処理の才能を発揮し、複雑な妨害を冷静に裁く。
- ランドとのコンビネーションで無類の連携力を見せる。
- 使用マシン:ヴァリアント・ソル → フロストバイト・セイヴァー
🔶セリーヌ・グランシア
- 王国魔導技術院の主席研究者。今回の召喚儀式本来の召喚主。
- 技術開発・整備班の統括責任者。二人のマシンを支えるブレーン。
- 研究者だが内政派貴族グランシア家の令嬢でもあり、政治的にも重要人物。
🔶アロン・ソルベリオ卿
- 《空力の魔術師》の異名を持つベテラン貴族レーサー。
- 途中からランド&ユウキの盟友・師匠的立ち位置で共闘。
- 政治・貴族社会にも太いパイプを持ち、裏から援護する知将。
- 使用マシン:ソラリス・デル・シエロ
🔶 オスカリオ・ピアスティア卿(通称:オスカリオ卿)
- ドラゴニア王国の若き騎空士であり、名門貴族家出身の風読みの名手。
- 空力流体魔導制御を極めた「風の魔術師」。
- 異界から来たランドとユウキの才能に興味を抱き、ドラゴンレース編にて同盟を申し出る。以降は共に戦う良き仲間となり、数々の戦局で援護・戦術支援を担当する。
- 王女リヴィアの側近格でもあり、外交的にも技術的にも重要なキーパーソン。
- 使用騎竜:テンペスト=ミストラル(風操制御型・銀鱗ドラゴン)
- 使用マシン(地上競技用):ゼファー・スカイランナー
■ 敵サイド
🔶フランツ・ヘルマン王子(ボス)
- 皇族の血筋を引くが野心に囚われた危険人物。異界召喚計画の主導者。
- 魔導禁忌兵装を次々投入し、ルール無視の反則技を常習化。
- ラストバトルではついに自ら融合兵装の生贄となる。
- 使用マシン群:テンペスト・イフリート → フェイズヴァリアント → バジリスク・ヴェノム → アビス・テンペスト → グランギガス・プロトΩ
🔶ドゥラン卿(黒幕派閥の貴族)
- 評議会内で王子陣営の実務を支える実質的な黒幕。
- 召喚事故の背後工作も彼の仕業。
🔶ブラッド・ヴァイパー(暗殺系ライバル)
- 王子に雇われた毒術師ドライバー。
- 毒霧魔法・瘴気術など、合法スレスレの妨害戦法を得意とする。
■ 中立・友好サイド
🔶ミラベル公爵夫人
- 評議会の重鎮で良識派。ランドたちに政治的保護を与えるキーパーソン。
🔶リヴィア・ドラゴネス王女
- ドラゴニア王国の王女。ドラゴンレース編での主催者。
- 二人の才能を見抜き、《名誉竜騎士》の称号を授与。
🔶シルヴァ=ガルダ(古代竜)
- 高位古代竜。ランドとユウキにシンクロユニットを提供し、空中機動を可能にする。
🔶七星ギルド・グリント(ゴブリン実況)
- 本作の名物ゴブリン実況者。貴族とも賭博ギルドとも絶妙な距離感を保つ情報屋。
■ マシン&システム設定
- マナコア燃料:魔導エネルギー源。燃費戦略はF1同様に重要。
- 召喚融合兵装:禁忌系装備。合法・違法の境界線が曖昧。
- 空間制御機構:《セレスティアル・ウイング》など、空間転位・加速・防御全般を司る究極兵装。
- 反重力スラスター:全マシン搭載。機動性能を大幅に左右。
■ 主要サーキット一覧
- 天空のサーキット(浮遊島市街地)
- ザ・アストラル・ループ(浮遊魔導環ゾーン)
- ドラゴンズ・クレイドル(飛翔型ドラゴンレース)
- アストラ・リング(空中断崖決戦)
- 皇都クリムゾン・リング(予選編・血塗られたバトルゾーン)
- 神域ゼノヴェルク(王座戦決勝)
■ 異世界政治背景
- 貴族評議会:王子派閥vs中立派閥の抗争。
- 七星ギルド:賭博経済の黒幕。
- ドラゴニア王国:竜騎士文化による特異な盟友国家。
- 禁忌魔導院:王子の後ろ盾となる違法研究機関。
■ テーマキーワード
- F1×異世界×魔法×空力戦×陰謀×友情×王道バディストーリー
コメント