記事書きました! Biz Clip(NTT西)IT時事ネタキーワード「これが気になる!」(第149回)「マイナ保険証、利用率1割に届かず。現行保険証の廃止まで5カ月」

青木恵美のお仕事 .執筆記事

IT時事ネタキーワード「これが気になる!」(第149回)「マイナ保険証、利用率1割に届かず。現行保険証の廃止まで5カ月」。ITシステムがちゃんと動くには、しかも医療現場で。

マイナ保険証、利用率1割に届かず。現行保険証の廃止まで5カ月 | Biz Clip(ビズクリップ)-読む・知る・活かす (ntt-west.co.jp)
↑記事はこちら

※とりあえずな「タメグチ解説」「タメグチ裏話」でございます。ご笑覧くださいませ。
※引用は記事からのものになりますが、一部なので、一度は本記事を通して読むことをお勧めします。よろしくです。

マイナ保険証だが、2024年6月の利用率は9.9%。つまり、1割にも満たない状況というデータが先日公表された。ご存じと思うが、現行の健康保険証発行は今年12月2日で終了し、マイナ保険証の利用を基本とする仕組みに移行する。移行期日までにあと4カ月の状況で、利用率が1割を切る、現状には危機感を抱く。マイナンバーカードの保険証利用は2021年10月20日から始まっている(デジタル庁「マイナンバーカードの健康保険証利用の本格運用がスタートしました」)はずで、それから約3年が経過している。

えっ、いったいどうするん?みたいな感じで。利用率1割の現状でもう、12月にはもう、紙の保険証、発行やめるって。

マイナンバーカードの保険証利用について(被保険者証利用について)|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
にある告知。

厚生労働省のWebページ内の「現行の健康保険証の新規発行終了について」では「2024年12月2日時点で有効な健康保険証は最大1年間有効とする経過措置が設けられています」とあり、少しほっとする。

ただし「経過措置期間中に発行済保険証の有効期間が到来した場合や、転職・転居などで保険者の異動が生じた場合は失効します」とのただし書きからすると、フルに1年使えるとは限らなさそうだ。例えば、筆者の健康保険証には、有効期限「令和7年(2025年)7月31日」とあり来年7月には失効する。

えっえっ、最大1年間有効、とあるけど、12月から発行されないんだから、人によっては(12月に転職・転居すれば)12月に失効しちゃうよね。この、ほぼ普及してないような状況で、本当に大丈夫なん?みたいな。

マイナ保険証利用のメリット、もちろん大いにあるはある。でもそれは、システムとスタッフと、ユーザー、すべてがちゃんと動いての話じゃない?

では、マイナ保険証のメリットとはどのようなものだろうか。改めて整理したい。厚生労働省の「マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット」によると(1)データに基づくより良い医療が受けられる、(2)手続きなしで高額療養費の限度額を超える支払いが免除される、(3)マイナポータルで確定申告時に医療費控除が簡単にできる、(4)医療現場で働く人の負担を軽減できる、という4点だ。ここには「マイナンバーカードと従来の健康保険証との比較」や「マンガでわかるメリット」の他、動画「どうやって使うの?実践編」もあってわかりやすい。

うんうん、マイナ保険証利用のメリット、もちろん大いにあるはある。でもそれは、システムと機械と、スタッフ、ユーザー、すべてがちゃんと動けるようになって、の話じゃない?

資格確認証、みたいなものがあるみたいだけど、どうなん?

マイナンバーカードの健康保険証利用についてよくある質問|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
↑こんなページもある。よく読んでおこう、的なものではあるが、そうでなくても忙しい&人手不足な医療機関で、一体可能なの?みたいな感じで。

心配だよね。で、こんなページもある。
2024年秋の保険証廃止方針は撤回を – 全国保険医団体連合会 (doc-net.or.jp)

話によれば、紙の保険証と同等に使える「資格確認書」というのがもらえるらしいんだけど、これは自動的に対象者に送られてくるもので、申請してもらえるものではないらしい。とりあえず「普通の人」は、マイナ保険証を使うしかなくなるんだけど、本当に大丈夫なのかな、というところ。
12月以降に資格確認書(=現行の健康保険証)がもらえる人 – 全国保険医団体連合会 (doc-net.or.jp)

とりあえず「実施の条件」を考えてみた!

 一般に、物事を滞りなく行うには、環境を整えて、リハーサルを重ね、ミスなくできるようになって初めて本番を迎えるというステップが必要だ。これは演劇やイベント、ビジネス上のプレゼンテーションなどでも普通のことだ。筆者の感覚では、マイナ保険証は、現在の利用率10%から、12月までにおおよそ20~30%に届く程度なのではと予想している。利用が一般的になるまでは、まだ時間がかかるだろう。利用率が40~50%近くになったあたりで本格運用し、利用率80%~90%となり多くの人にとって身近な存在になった段階で紙の保険証を廃止する。その上で、残りの10~20%の人をサポートするという肌感覚でないと政府構想の実現は難しいのでは、と思う。高齢化社会における、「高齢者患者が増え続ける現状」と、「業務に追われる医療現場」という実情も忘れてはならない視点だろう。医療現場の現状と将来像を踏まえ、拙速にことを進めるのではなく堅実に整備を進めていく姿勢が必要ではないだろうか。

うんうん、ふつうそうだよね。それに、しかも現場で動かす、相手は具合が悪くて病院来てる人、子供や高齢者、一刻も早い対応が必要な症状の人、とかも多い、みたいなところで動かすん。慎重に慎重に行ううえ、ノウハウためてあらゆる状況に対処できることが、必要じゃね?

そういうことを考えると、紙の保険証、もうちょっと発行停止をのばして、両方を使いつつ、現場とシステムを育てていくのがいいんじゃないかと、思うんだが。

 もちろん、今のままのスケジュールでもかまわない。ただし、先述のようにデータの整合性やシステムエラーなどが発生しないという条件が実現できれば、の話である。これまで、マイナンバーカードにまつわる話題ではエラーやトラブルが数多かった。関連する詐欺が撲滅できてないのも多くの人々にとっての関心事だ。データの流出などセキュリティ対策にも疑問が残るところだ。気になる論点は話題に尽きないが、政府の掲げる「誰一人取り残されない」という理念に基づき、丁寧に、ムリのない状態で普及が図られていくことを願っている。私たちも様子を見守りつつ、心とカードの準備をして、「マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット」が実現できるよう、努力していこう。

まあ、ものごとには「信用」が大事だからね。「信用」の薄い状態でどうしていくんだろ、という面もあり、この後の状況が気になるところ。現状ではそんな感じだん。いろいろ考えておくのが大事だと思うよ。何よりも「医療優先」なのはもちろんだ。あと「誰一人取り残されない」も大事だから。お願いだよ、行政さん!

「マイナ」については、過去記事にも何度も書いてるし、あと、今後も書いていくつもりなので、よろしくです。

IT時事ネタキーワード「これが気になる!」連載バックナンバー

この連載では、いろんなジャンルについて、正論ぶっこいてるんだけど、いったいどれぐらい読まれているのか。誰にこのコラムの主旨が通じているのか、よくわからん、マジで。
そういえば私、今まで、本、雑誌、新聞、Webなどいろんなメディアにコラム書いてきたけど、私の書いたものがどこにどんな影響を与えているかは未だにわからんのよね。ここだけの話。
この連載には行政(とくにデジタル分野)に疑問を投げかけていることが多いんだけど、さぁて、こういう声は届いているのか?(あ、末端の声が届く経営が大事って、最近どこかに書いたよね…笑)。

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